『早春スケッチブック』と『ありふれた奇跡』〜その1

すっかりブログを書いていなかった。ああー、もうすぐ2月だ。

ちなみに年末年始は何をやっていたかといいますと、83年のドラマ『早春スケッチブック』(脚本/山田太一)のDVDを食い入るように見てました。承知のように飲んだくれて。4枚組のボックスです。

今放映されているドコモのCM。
ほら、老男優の山崎努が庭を掃いたり、たき火したり、お茶をいれたりしながら、若い女優さん(名前を知らない)に小言を言うCM。
あれはこの『早春スケッチブック』そのままなんですね。
作り手にあのドラマへの思い入れがあることは間違いないわけで。

そんなCMを昨年末から見てて、年が明けたら山田太一の最後の連続ドラマ『ありふれた奇跡』が始まることを知り、「ああ、このタイミングなんだな」と背中を押されて、懸案だった『早春スケッチブック』のDVDボックスを購入しました。
個人的に思い入れのあるドラマで、これで道を踏み外したと言ってもいい青春の思い出であります。
そしてそれは新年を迎えるにあたって、初心を見つめ直そうという、たわいもない個人企画でもありました。

山田太一がドラマの世界を席巻していた時代。
それは『岸辺のアルバム』に始まり『ふぞろいの林檎たち』まで。
つまり現在40歳半ば以上の世代が中心になるんだろうけど、当時は向田邦子が現役でいて、山田の同世代に倉本聰がいる、いわゆるTVドラマの黄金期だった。
加藤治子、八千草薫、いしだあゆみ、風吹ジュンといった大好きな女優が輝いていた時代でもある。

『早春スケッチブック』のストーリーはあえて言わないが、たかだか15年前に、それもゴールデン・タイムに、こんな重厚な、挑発的なお話が、平和な茶の間に流布されたことに今さらながら驚いた、正直。
つまり「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」が『みんなのうた』で流れるようなインパクトと言えばいいか。
これがまずびっくり1。

と同時に、そのテンポの遅さ、言い換えればゆったりとした進行に戸惑う。
これは放映中の『ありふれた奇跡』に多くの視聴者が感じていることだろうと想像する。
世間のテンポの早さに戸惑い始めたのは、自分の歳のせいだとばかり思っていたが、どうもそればかりではなかったようだ。
これがびっくり2。

そして思うのである。

[続く]

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「骨の髄までありきたりだ」2009年02月06日

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