雑誌作り、苦戦してます。

とうとう梅雨。
仕事場がたまたま高台にあるので、霞むキャロット・タワーの懐に広がるもわっとした灰色の三茶を眺めることができる。幻想的な風景だ。

レーベルのリリースは順調に進行して、ウェブにアップした2タイトルに続いて、プラッシュの限定7インチ、パスタカス、ISO68と夏以降直近のリリースの目鼻はたった。調整中のアクティビティーズ・オブ・ダストも間もなくだろう。

問題は本業の雑誌だ。
柱となる特集は2本組んでみたのだが、何かが足りない。
頭は企画のことばかりでぐるぐると回る。風呂場でも、散歩中でも、寝起きの浅い意識の中でも、メリーゴーランドは回り続けるからやっかいだ。
商業誌なら広告対応ページでほぼ埋まる。簡単。企画もへったくれもない。
ミニコミ、同人誌は編者の思いでページを埋め尽くす。これも簡単。嘔吐のようなものだ。
そうじゃなくて、起承転結、濃と淡、中央突破とサイドアタック、サービスと独尊、上下へのコンビネーション、喜怒哀楽のある本が作りたい。

喜怒哀楽。
五歳の息子を見ていると、この四つの感情の中で「哀」の獲得がまだできていないのがわかる。つまり最も高度な情感なのだ。
「悲」はとっくに獲得しているが「哀」は難しい。
秋葉原のあの男に「哀」は理解できたのだろうか。

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comments(1)

Take(2008/6/14):

ご無沙汰しております。

酒仙殿の本誌と読者の方々への深き愛情があってこその想いと受け取りました。


「哀」
確かに喜怒哀楽の中で一番高度ですね。
でも、残りの「喜」「怒」「楽」のいずれも本気で正直に表現している人が今の日本ではどのくらいいるのだろうか、なんて自らのことも振り返りつつ思う今日この頃です。

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