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噂されていたスーパー・バンドのデビュー・アルバムがついにリリース。メンバーはHIMのダグ・シャリンを中心に、トータスのジェフ・パーカー、NYアンダーグラウンド・シーンの首領、ビル・ラズウェル、Pファンクの生みの親、バーニー・ウォーレルの4人。
HIMの傑作として知られる1999年発表の『Sworn Eyes』の延長線上の作品を意識して、ダグがジェフとレコーディングをシカゴで開始。そのマテリアルを、さらに充実させるために、少年時代から親交のあったビルに彼のスタジオでのセッションを依頼。そのサウンドに関心を持ったビルがベースを弾き、さらにキーボードにバーニーも参加するという形で、一気にバンドへと発展したのが、このプロジェクト。
『Sworn Eyes』以降、ビッグバンド・スタイルへと進化していったHIMだが、その一方で即興演奏とプロダクションを重視した『Sworn Eyes』スタイルの作品にチャレンジしたかったダグ。彼が3年の年月をかけて制作した渾身の作品が本作だ。
音はフリー・スタイルのジェフのギターに、グルーヴを意識したダグとビルのドラム&ベースが絡み、上モノでバーニーのオルガンとキーボードが味付けするという『Sworn Eyes』の発展形。まさに世代もジャンルも超えた強者ミュージシャン参加の奇跡のプロジェクトと言えるだろう。DVDは、ダグがこの作品制作中に世界中で撮りためたビデオ映像を自分でミックス、編集した、PV風映像作品に仕上がっている。
最新作『1110』も好評なHIMのリーダー兼ドラマー。古くはジューン・オブ44コデイン等でも活躍。90年代を代表するドラマーとして知られ、現在はマイス・パレードにも参加。そのハードでテクニカルなドラミングにファンも多い。
ジェフ・パーカー
トータスのギタリストでも知られる、シカゴを代表するフリー・ジャズ・ギタリスト。ポスト・ロックとジャズを橋渡しした人物で、ソロ・アルバムもリリースしている。スリル・ジョッキー周辺のプロジェクトに数多く参加。
マテリアル、プラクシスを率い、ロック、ファンク、ジャズの世界を自由に行き来するベーシスト兼プロデューサー。マイルスを始めとしたジャズ、PIL、ラモーンズ等のロック、日本人ではYMO周辺のミュージシャンとの仕事で知られる。
ファンカデリック、パーラメントで活動し、70年代にPファンクの一時代を築いた名キーボーディスト。交友関係も多彩で、ジョージ・クリントンはもちろん、キース・リチャーズやトーキング・ヘッズ等の作品に参加。