シカゴの名門レーベル、ドラッグ・シティの看板アーティストであり、スロー・コア、サッド・コアと言われたシーンの中心にいたスモッグことビル・キャラハン。前作『Woke On A Whaleheart』(2007年)から本名に変名し、その第2弾がついに完成した。
活動拠点をシカゴからテキサスに移し、本作では地元オースティンのメンバーで脇を固め、バンド編成でレコーディング。さらにアレンジャーにブライアン・ビーティーを起用して、ヴァイオリンやチェロ、フレンチ・ホーンといったホーン&ストリングスを大胆にアレンジしたゴージャスでポップな仕上がりになっている。
これまでの孤独感に裏打ちされた重さ、冷たさから開放的されたかのような前作を凌ぐ、明るく、優しいポップなサウンドに、これまでのファンも驚くに違いない本作。ゆっくりとだが確実に深化するビルの新機軸をご堪能あれ。