ヒムのダグ・シャリンと組んだ90年代半ばのレックス、トータス のダグ・マッカムやカムのクリス・ブロコウ等と組んだ90年代後 半のプルマン、ジューン・オブ44のショーン・メドウズと組んだ 2000年のレターE、そしてアダム・ピアース、ダグ・シャリンと 組んだ2008年のザ・ジン。80年代後半から90年代後 半まで、アメリカン・インディ・シーンの中心にいて、主にニューヨー クを拠点に活動したカーティス・ハーヴェイ。彼の活動を追うと、正当 派アメリカン・オルタナティヴの系譜が炙り絵のように浮かんでくる。
レターEの活動が止まった2000年以降、ミュージック・ シーンから離れ、ニューヨーク郊外でひっそりと家族と生活を送ってい た彼だが、盟友ダグ・シャリンや彼をリスペクトしてやまないアダム・ ピアースの後押しでシーンにカムバック。
ザ・ジンの活動と同時に、ア ダムの全面サポートを受けながら、ソロ・アルバムの制作を始めた。 すべての楽器を自身で演奏し、自宅スタジオとアダムのスタジオでひっ そりとレコーディング。アコースティック・ギターと歌をベースにした カントリー・フォーク調でしっとりと聴かせる。アメリカ、ヨーロッパ では若者層を中心に歌モノ指向が強まっているが、その象徴的な作品と 言っていい内容に仕上がった。