\2200(with tax)
伝説のバンド、カラテを自ら解散し、グローリーテラーズを始動させたジェフ・ファリーナがソロ名義のアルバムを完成させた。
2009年後半から2011年前半までの約1年、彼と彼の妻はメイン州のケネベック川沿いの小さな田舎町で過ごした。「コルビー・カレッジで1年間教鞭をとる契約でメイン州に引っ越したんだ。きっと街が恋しくなるだろうと思ったんだけど、川のそばでの生活はとても興味深いものになったよ」と本人が語るように、そこでの生活で得たインスピレーションを元に、ソロ名義でのアルバム作りに着手。都会にはないローカル・カルチャーを胸いっぱいに吸い込んで、時に「開拓者の物語」を夢想し、「夢のないヘロイン常習者の目から見た世界」を書き、「アフガニスタン、イラクに派遣される地元州兵の微妙な愛国心」をしみじみと歌ったアメリカーナな作品が完成した。
彼のバリトンはトニー・ジョー・ホワイトやレナード・コーエンを思い起こさせ、難解でよどみないフィンガー・ピッキングはサム・マックジー、エリザベス・コットン、ブラインド・アーザー・ブレイクの系譜につながると賞賛される。インディ・ロック・デュオとして成功したシークレット・スターズ、プログレッシヴ・ロック・バンドとしての地位を確定したカラテの成功を経て、新バンド、グローリーテラーズでは新たなバンド・サウンドを、そしてソロ名義ではシンガー・ソングライター、ギター・プレイヤーとしての本懐を追求する。ちなみに本作のエンジニアリングはシェラックのベーシストにして、シカゴを代表するエンジニア、ボブ・ウェストンが担当。