「ミュージシャンと画家の二足のわらじを履くエストニアの吟遊詩人が、そのふたつの情熱を合体させた手作りCDをリリース」。
故郷のエストニアはもちろん、北ヨーロッパで最も尊敬されるシンガー・ソングライター、パスタカスの最新作。エストニア語で"ボールペン"という奇妙な名前を持った、パスタカスことラモ・テダー。生活の半分を画業に、半分を音楽に費やすという彼の最新作は、新曲、カバー、リミックス、リアレンジ曲で構成された全18曲の大作になった。
地元ミュージシャンへの楽曲提供、リミックスを手がけながら、2001年に地元レーベル、コーヒーレコーズから1st『Korvaklapid』でデビュー。その後もオムニバス、シングル、スプリット・シングルをリリースしながら、2005年に2nd『Tsaca Tsap』を発表。日本でもそのオリジナリティーとクオリティーの高さは口コミで広がり、輸入盤店を中心にヒットした。
デビュー当時はエレクトロを多用したインストが中心だったものの、次第に彼のベースにあるバルト地方のカントリーを前面に出し、アコースティック・ギター、ザイロフォン、オルガンといった生楽器とボーカルによる歌モノ中心の演奏へと変化。北欧、アイスランドのミュージシャン独特の、哀愁や悲しみをたたえた独自のメロディを聴かせる。現在はフィンランドに移住しているが、ムームのドラマーでフィンランド人、サムリとも交遊があるらしい(サムリ談)。