\2420(with tax)
生まれ育ったエストニアでも、現在ベースをおくフィンランドでも数多くのミュージシャンと共演してきたをパスタカスことラモ・テダー。そして発表した作品のほぼ半分がミュージシャンとの共作という筋金入りのコラボレーター、テニスコーツ。
彼らの出会いは必然だったのかもしれない。お互いの音楽に共鳴した両者は、申し合わせたように曲を共作し始める。時にフィンランドの片田舎、うっそうとした原始の森に囲まれたパスタカスのプライベート・スタジオで。時に大阪の郊外のカフェの二階にあるがらんとしたスペースで。三者で顔を突き合わせ、ギターを弾いて歌を歌うその姿は、原始の機織りのようで、言葉で表現するならば、その作業はずばり「音楽を紡いでいった」と言っていい。
そしてある程度の完成を見ると、気の置けないファンを前にその曲をお披露目する。リスナーの反応を見て曲の出来を確認するためだ。日本はもちろん、エストニアでも地元のフェスティバルに三人で立った。布を織って生地にして、どこにでもあるシャツに仕立てて着こなして、肌に馴染むまで着慣らしていく......つまり肌に馴染んだ木綿のシャツのような優しさがこの作品にはある。肌触りはほっとするほど柔らかいのは、使われた楽器が最小限のアコースティック楽器だけだから。
歌われた言葉は自然に口をついたエストニア語、日本語、フィンランド語、英語の四つ。アートワークのイラストはパスタカスがいつものボールペンでカリカリと描き下ろした(この作品はエストニアのレーベル、Õunaviksとアフターアワーズから世界同時に発売される)。
ギターやフルート、マンドリンといったアコースティック楽器や、ガラクタもしくはオモチャで演奏される素朴なループ・サウンドに、メランコリックなバルティック・フォークのエッセンスを散りばめた独創的なサウンドで注目される奇才(イラストレーターとしても彼の地では著名)。現在までにアルバムを5枚発表。エストニア出身で現在はフィンランド在住。
さやと植野隆司によるユニット。90年代後半から活動し、本格的な活動は2000年以降。活動当初はインディ・ロック志向も見られたが、現在はアコースティック・サウンド寄りにスタンスを移行している。ユニット名義のアルバム以外にもコラボレーション作品が多いのが特徴で、これまでにもパステルズやジャド・フェア、テープといった海外勢、セカイ、高橋幾郎、工藤冬里、二階堂和美などの国内勢とも共演作を残している。
PASTACAS is Ramo Teder
TENNISCOATS is さや&植野隆司
Single taken from Pastacas & Tenniscoats' album "Yaki-Läki" (Õunaviks/ Afterhours 2013)
Music by Saya, Takashi Ueno, Ramo Teder Text by Saya
Producer: Zbanski Kino Director: Taavi Arus Cast: Age Linkmann, Taavi Rei